【解析事例】吸着用途① 吸引力の倍増

マグネットテクノロジー

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課題:吸引力の倍増

■解決の着眼点

複数極着磁による磁束コントロール

 

■条件

磁石材質・・・リング型のネオジム磁石
吸着対象・・・リング型の板金
空間ギャップ・・・あり
部品サイズの変更・・・不可
部品材質の変更・・・不可
部品配置の変更・・・不可

 

■結果

吸引力比較(初期モデルを1とした場合)

初期モデル 1.0
2極 2.5
4極 2.0
6極 1.5
初期モデル 2極着磁 4極着磁 6極着磁
モデル比較 吸着用途の解析事例①における初期モデルの図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における2極着磁の図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における4極着磁の図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における6極着磁の図。解析結果の表で使用。
断面の磁束ベクトル比較 吸着用途の解析事例①における初期モデルの断面の磁束ベクトル図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における2極着磁の断面の磁束ベクトル図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における4極着磁の断面の磁束ベクトル図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における6極着磁の断面の磁束ベクトル図。解析結果の表で使用。

これらは断面のベクトル図を示す。磁石と受け板は対向面がずれている。初期モデルは赤枠内の緑ベクトルが放射状に発散している。
分かり難いかも知れないが、多極着磁品は緑ベクトルが受け板に向かって収束する傾向にあり、磁束が効率的に吸着板へ回っている。

磁束密度のコンター図比較 吸着用途の解析事例①における初期モデルの磁束密度のコンター図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における2極着磁の磁束密度のコンター図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における4極着磁の磁束密度のコンター図。解析結果の表で使用。 吸着用途の解析事例①における6極着磁の磁束密度のコンター図。解析結果の表で使用。

 

■解説

吸着板が赤くなるほど磁束密度が高く、良く磁束が届いていることを示す。
従って、より強い吸引力が働いているということになる。これらを比較すると、初期モデルは明らかに磁束が届いていないことが分かる。
複数極着磁において、赤色の面積が最も大きいのは2極着磁であることが分かり、着磁極数が多ければ良いという訳でもなく、ギャップに応じた最適値が存在することが分かる。

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