【解析事例】センサ用途① 磁気センサが反応しない原因の特定

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課題:磁気センサが反応しない原因の特定

■解決の着眼点

直近に存在する磁性体ネジの影響

 

■条件

磁石材質・・・角型のネオジム磁石
ネジ材質・・・SCM材
センサ感磁方向・・・ Z軸方向
センサ反応位置・・・下図

センサ用途の解析事例①におけるセンサ反応位置の画像

 

■結果

センサ用途の解析事例①における結果の画像

 

■解説

試作ではセンサは反応していたにも関わらず、量産では反応しないものが出てきた原因は、直近に存在する磁性体ネジにあった。
試作では非磁性のSUSネジを使用したが、量産ではSCM材ネジを使用した点が違いとしてあった。
結果に示す図の曲線は、磁束線を示しており、非磁性体の場合は、このような歪曲した状態にはならないが、磁性体の場合は影響を無視できない。
磁性体ネジに磁束が引き寄せられ、センサの感磁方向に対し、角度がついた状態で磁束がセンサを通っている。
これにより、感磁方向の成分が減少し、センサが動作するために必要な磁束密度が得られなかったことが、この現象のメカニズムと言える。
センシング用途においては、目に見えない磁束の通り道を把握しながら設計を進める必要があるため、上図のように可視化できることは非常に有用であると言える。

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