SIMOTECにおけるヒンジ区分
重量ヒンジ: 圧板ヒンジタイプ・ADFブック対応タイプ

OA機器等における原稿圧板(ADF)の開閉を感触良くし、加えて機能の拡大が図れます。
重量ヒンジの特徴
・圧板(蓋)の開閉はスムーズで、希望の位置(角度)でフリーストップさせることができます。(20~60度の範囲)・蓋部の重量、左右バランスの異なる場合でも、蓋の機能バランスに合わせて左右のヒンジ設計をすることは、バネ荷重の変更で可能となります。(カウンターバランス)
・厚みの異なる被写体に安定した圧力で隙間のない蓋締ができます。
・蓋の閉塞時はペーパーからブックまで使用可能のためリフトアップ機能付きとし、0~50mmの厚さに対応できます。
・独自の新機構(NEWADF・L型2軸構カム活用)採用によるコンパクト化が実現。
・原稿圧板が本体より後ろ側に飛び出さず、機器を壁際に設置することが可能です。
・接地時(原稿密着)、上記機構から押圧力が働き浮きがありません。
・その他開閉角度における停止・FS角度は、広範の要求に対応可能です。
・本シリーズは標準品ではありません。お客様の要望に合わせて形状を作成しています。動作仕様やヒンジ寸法を貴社より頂くことで、詳細検討を行います。
下記グラフは実際行ったトルクの検討内容です。

重量ヒンジの主要スペック概要
ヒンジトルク: 蓋の重量対応(3~15㎏) 左右2個使い開閉角度: MAX95度
フリーストップ範囲: 20~60度
リフトアップ機能: 高さ50mm ブック原稿に対応
ダンパー機能: 搭載可能。フタの閉じ時の音低減や品位向上のために有効です。
耐久性: 10万回以上
EMI対策: 静電気防止アース対応。本体とADFの取付け部が金属性部品により繋がっている為、電気抵抗が少ないヒンジです。
材質: 樹脂と金属で対応
動作: 約15度以下で落下する・約15度~約60度でフリーストップする。
SI(国際単位系) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
量 | 単位の名称 | 単位記号 | 従来単位 | |||
1gf・mm = | 1gf・cm = | 1kgf・cm = | 1kgf・m = | |||
トルク TORQUE | ミリニュートンメータ mm NEWTONE m | mN・m | 0.00980665 | 0.0980665 | 98.0665 | 9806.65 |
センチニュートンメータ cm NEWTONE m | cN・m | 0.000980665 | 0.00980665 | 9.80665 | 980.665 | |
ニュートンメータ NEWTONE m | N・m | 0.00000980665 | 0.0000980665 | 0.0980665 | 9.80665 |
軽量ヒンジタイプ

OA機器等における比較的軽い蓋の感触を良くし、加えて機能の拡大が図れます。
フタの重量とバランスをとることにより、開けた任意の角度で保持することができます。(フリーストップ)
最近では、介護用便座や洗濯機などその使用場所は多岐にわたります。
軽量ヒンジの特徴

【動作領域について(右図)】
フリーストップ領域: 可動部がフリーストップする領域。この位置まで開けて手を放すと、フタは閉まらない。
落下領域: 可動部が落下する領域。この位置まで開けて手を放すとフタは閉まる。
・蓋部の重量、左右バランスが異なる場合でも、蓋の機能バランスに合わせて左右のヒンジ設計をすることは、バネ荷重の変更で可能となります。(0.5~2㎏までの重量)
・様々な厚さの原稿に対応可能です。A3サイズのシート状からブック状の原稿まで対応できます。
・樹脂一体化コンパクト設計により、蓋の色をヒンジの色調を合わせることができ、本体より後ろ側に飛び出さず、機器を壁際に設置することが可能です。
・その他開閉における停止・FS角度は、広範の要求に対応可能です。
・本シリーズは標準品ではありません。お客様の要望に合わせて形状を作成しています。動作仕様やヒンジ寸法をお聞きし、検討を行います。下記グラフは実際行ったトルクの検討内容です。


軽量ヒンジの主要スペック概要
ヒンジトルク: 蓋の重量対応(0.5~2㎏)左右2個使い開閉角度: MAX90度
フリーストップ範囲: 30~60度
リフトアップ機能: ブック原稿に対応
耐久性: 10万回以上
材質: 回転軸とバネ以外の主要部品は樹脂で対応
樹脂材料: POM、PA66、その他
ダンパー機能: 搭載可能。フタの閉じ時の音低減や品位向上のために有効です。但し、ヒンジに入れるためのスペースが確保出来ない場合は、搭載することが出来ません。
アース対応: 可能。但し、製品の形状によっては不可能な場合があります。
SI(国際単位系) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
量 | 単位の名称 | 単位記号 | 従来単位 | |||
1gf・mm = | 1gf・cm = | 1kgf・cm = | 1kgf・m = | |||
トルク TORQUE | ミリニュートンメータ mm NEWTONE m | mN・m | 0.00980665 | 0.0980665 | 98.0665 | 9806.65 |
センチニュートンメータ cm NEWTONE m | cN・m | 0.000980665 | 0.00980665 | 9.80665 | 980.665 | |
ニュートンメータ NEWTONE m | N・m | 0.00000980665 | 0.0000980665 | 0.0980665 | 9.80665 |
チルトヒンジ: カシメタイプ・ナットタイプ

構造によって「カシメタイプ」「ナットタイプ」の2種を提供しています。
チルトヒンジの特徴
・蓋の開閉はスムーズで希望の位置(角度)にて、フリーストップできます。・蓋部の重量、左右バランスの異なる場合でも、蓋の機能バランスに合わせて左右のヒンジ設計をバネ荷重の対応で可能です。(0.5~2㎏までの重量)
チルトヒンジの主要スペック概要
ヒンジの形状・チルト部外形サイズおよびトルク(回転モーメント)は以下のものを提供できます。
カシメタイプ
・カシメタイプとは回転中心軸部をカシメることで、製品を固定しているタイプです。・φA寸法の大きさにより、使用できるトルク値が決まります。
標準径 (φA) | トルク値 (最大値) | ![]() | ![]() |
---|---|---|---|
φ8 | 35 cN・m | ||
φ12.5 | 180 cN・m | ||
φ16 | 400 cN・m |
ナットタイプ
・ナットタイプとは回転中心軸部をナットで固定しているタイプです。・φA寸法の大きさにより使用できるトルク値が決まります。
標準径 (φA) | トルク値 (最大値) | ![]() | ![]() |
---|---|---|---|
φ10 | 120 cN・m | ||
φ16 | 800 cN・m | ||
φ20 | 1200 cN・m |
動作によるタイプ分類
■フリーストップタイプ使用者が任意の位置で止める事が可能なタイプ。どこでも一定荷重トルクです。
筐体同志が当たって閉じさせたい場合、筐体の剛性などでスプリングバックが発生し、開いた状態になってしまいますので、ご注意ください。
■カムタイプ
上記図の状態にカムを組み込むことで、任意の位置で動作を簡易的に固定できます。
カムなどの部品が入るため、上記図B寸法はフリーストップタイプと比べカシメタイプ・ナットタイプいずれでも大きくなります。
また、カムにすることで摺動面(摩擦面)が減りますので、上記表のMAXトルクまでは出ません。
チルトヒンジのトルク選定方法

[ヒンジ中心から操作位置の距離 20cm] × ]操作力 1N] = ヒンジトルク 20 cN・m
ヒンジトルクと操作位置までの距離も分かっていて、操作力を知りたい場合
[ヒンジトルク 20cN・m] ÷ [ヒンジ中心から操作位置の距離 20cm] = 操作力 1 N
※注意
上記選定値は、可動側筐体の重量を考えない場合の値となります。
実際には固定側を平置きし、可動側を動作させれば重量があり、重心位置が変わるため角度によって操作力が変わってしまいます。可動側重量と操作力のバランスを考慮し、実機にて確認が必要です。
SI(国際単位系) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
量 | 単位の名称 | 単位記号 | 従来単位 | |||
1gf・mm = | 1gf・cm = | 1kgf・cm = | 1kgf・m = | |||
トルク TORQUE | ミリニュートンメータ mm NEWTONE m | mN・m | 0.00980665 | 0.0980665 | 98.0665 | 9806.65 |
センチニュートンメータ cm NEWTONE m | cN・m | 0.000980665 | 0.00980665 | 9.80665 | 980.665 | |
ニュートンメータ NEWTONE m | N・m | 0.00000980665 | 0.0000980665 | 0.0980665 | 9.80665 |

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